認知症介護・予防講演・研修|認知症は恐くない

認知症介護施設として・グループホームの効用

対立してしまう介護と看護

「医療」と「介護」の本質の違い

「医療」とは

医療畑の人が介護の現場に入ってくると、介護職員とぶつかる事が多い。それはお互いに「医療」と「介護」の本質を理解していないから である。

医療とは、病気になった病人を治療するのが目的である。
したがって医療は医師の統率の下、メディカルスタッフ(看護婦/薬剤師/理学・作業療法士など)が命令一過に従い患者を治療する。医師の治療方針に従えない人間は、たとえ患者と言えど排除される。言い方を変えれば、医師の命令を無視して動くメディカルスタッフがいては医療は成り立たない。そして患者の意思を第一には考えず、患者を「説得」してでも必要な処置を受けさせようとする。

「介護」とは

対して介護の理想とは、利用者の意思を尊重し自律を支援することである。

利用者を説得して介護側のやり方を押し付ければ、それはもう「介護」ではなく「虐待」になってしまう。そしてまた、介護職は利用者が人生を全うするまで付き合う仕事でもある。

お互いの理解を目指す看護と介護

以上のようなことをふまえると、看護と介護には「嫁と姑」のようにどちらも最もな背景が有る。そしてまた、実際にやることは似ているがその本質は根本的に異なる。そこのところを理解しあわないと何時までたっても介護と看護のにらみ合いは解消しない。