認知症介護・予防講演・研修|認知症は恐くない

認知症介護施設として・認知症を理解する

認知症介護の特殊性

認知症介護のコミュニケーション

会話に知性(理屈)は通用しない

私たちの生活は通常、知性によってコミニュケーションされる。理屈と言ったほうが解りやすいだろうか。普段人と話すときには必ず「相手は私の言うことを理解してくれる」という前提で話す。それが通用しないのが認知症の特徴で、そこのところを 理解しないと「認知症介護」はできない。

認知症のある方は知性(理屈)によるコミュニケーションが取り難く、感情をうまく現せない。

認知症介護コミュニケーションの必要な技術

たとえば 家族に会えない寂しさ(不穏)が、「食べたくない」という拒食になってしまう。そんな「食べたくない」方に「たべなさい!」と しかりつけるのは間違っている。そんな時は、家族にかける電話一本で食事を摂るようになる。

では、食事をしない認知症のある方全員に電話をかけさせれば良い、、、というものではなく、その方の不穏の原因を洞察して対処する技術が 必要になる。

認知症を理解しないと認知症介護はできない と言われるゆえんである。

 

認知症介護の特殊性

進行すると二度と戻らない認知症

ベテランの寮母さんは、新しい入居者が来るとその「肌」を見ただけで辱創ができるのがわかる。それを防ぐため2時間おきの 体位交換を「若い職員」に指示する。ところが「若い職員」は、初めこまめに体位交換をするが、やがて「辱創なんてできないじゃない」 と体位交換をさぼる。すると1日で辱創ができてしまい、そのフォローに今までの倍の手間がかかるようになり「若い職員」は 寮母さんに怒られる。そして辱創は何とか治り、一件落着となる。

ところが認知症介護では、職員の不手際で不穏な状態にしてしまうと認知症が進行する。そして一度進行した認知症はもう以前の状態には 二度と戻らないだから認知症介護は「いかに現在の状態から認知症を進行させずに介護するか」が基本になる。

こんな認知症介護の特殊性、、、知ってました?